原発考えるきっかけに 再稼働認めなかった裁判長追うドキュメンタリー、石巻で上映
関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の運転差し止め訴訟で2014年、再稼働を認めない判決を出した元福井地裁裁判長の樋口英明氏らを追ったドキュメンタリー映画「原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち」の上映会が16日、石巻市開成の市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)で開かれた。
映画は、耐震性を中心に原発の危険性を指摘する樋口氏のインタビュー映像や、脱原発弁護団全国連絡会共同代表の河合弘之氏との対談などを映す。また、福島県で太陽光発電農業を実践する農家らの姿も紹介している。
当日は3回上映。樋口氏は来場者にメッセージを寄せた。能登半島地震に触れ「もし北陸電力志賀原発(石川県)が稼働していたら恐ろしいことになっていたはずだ。東日本大震災で原発の危険性を知った私たちは、自然界からの警告に耳を傾けなければいけない」と訴えた。
上映会は「原発をとめた裁判長」石巻上映実行委員会が主催。実行委の阿部理恵さん(66)は「市民が原発問題や自然エネルギーについて考えるきっかけになってほしい」と語った。
実行委は20日まで、関連企画として震災直後の石巻や女川、女川原発周辺の風景の写真展を複合文化施設市民ギャラリーで開催した。
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