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七窪蛇田線、全線開通25日 陸橋でJR石巻駅周辺の渋滞緩和 災害避難、円滑に

25日に全線開通する七窪蛇田線=石巻市南中里

 石巻市は21日、市中心部の山下、中里両地区を陸橋で結ぶ都市計画道路「七窪蛇田線」の未整備区間が25日に開通すると発表した。当日は現地で開通式を開き、午後3時に利用を開始する。JR石巻駅周辺で鉄路が隔ててきた南北の行き来をスムーズにする路線の開通で、混雑解消や災害時避難の円滑化、物流の活性化が期待される。

 未整備区間は570メートルで、JR仙石線と石巻線を越えて中里バイパスと山下地区の国道398号をつなぐ。同区間の利用開始により、山下町2丁目から蛇田新下沼まで全長2720メートルが全線開通となる。

 市立病院の開院で予想されたJR石巻駅周辺の渋滞緩和などを目的に計画され、2014年度に着工した。当初は20年度の完成を予定していたが、国の予算確保などが難航して工事が遅れ、工期を3年間延長した。総事業費は約84億円。社会資本整備総合交付金の通常枠を活用し、55%を賄った。

 石巻駅周辺は駅西側の水押踏切が慢性的に渋滞している。周辺道路が狭く見通しも悪いため、交通量の分散が課題となっていた。斎藤正美市長は21日の定例記者会見で「鉄道による市街地の交通分断が解消され、円滑化が図られる。災害時は避難路や緊急輸送路としての機能も確保される」と期待した。

 開通式には国や県、地元町内会などの関係者が出席。テープカットやくす玉割りの後、関係者が通り初めを行う。

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