山下-中里間の陸橋開通 七窪蛇田線、全線つながる 市民通り初め「交流の架け橋に」
石巻市中心部の都市計画道路「七窪蛇田線」(全長2720メートル)のうち、山下、中里両地区を陸橋で結ぶ未整備区間の開通式が25日、現地で開かれた。JR石巻駅周辺で鉄路が隔ててきた南北の行き来をスムーズにするとともに、混雑解消や災害時避難の円滑化、物流の活性化が期待される。
未整備区間は延長570メートル〔橋梁(きょうりょう)部292メートル〕で、2016年度に着工。JR仙石線と石巻線を越えて中里バイパスと山下地区の国道398号を結ぶ。総事業費は約84億円。55%に社会資本整備総合交付金の通常枠を充てた。利用開始により、山下町2丁目から蛇田新下沼までの全線が開通した。
開通式には市や国、県、地元町内会の関係者ら約50人が出席。斎藤正美市長は「全線開通は市にとって大きな喜び。交通機能の強化や地域活性化、災害時の避難、救援ルートの役割を担うと確信している」とあいさつした。出席者がテープカットとくす玉割り、通り初めで祝った。
清水町一丁目町内会の伏見不二雄会長(80)は「水押踏切周辺の渋滞解消につながり、災害時は逃げ道になると思う。中里と山下の交流の架け橋になればいい」と語った。
未整備区間の開通に伴い、中里バイパスとの交差点周辺では、拡幅や右折レーンの延伸といった道路改良工事が予定されている。
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