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地域発展へ貢献誓う 石巻地方3市町で辞令交付 新年度スタート

辞令交付を受けた石巻市の新規採用職員ら
東松島市新規採用職員を代表し宣誓する茂木さん(右から2人目)
須田町長(左)から辞令を受け取る新規採用職員

 2024年度がスタートし、石巻、東松島、女川の3市町は1日、新規採用職員や派遣職員への辞令交付式、年度始めの式を開いた。東日本大震災の復興ハード事業が完了した石巻地方。職員たちは、人口減少や観光振興といった課題解決と地域の発展に貢献することを誓った。

石巻市

<柔軟な発想を>

 石巻市の新規採用職員への辞令交付式には、石巻地方広域水道企業団4人と任期付き5人を含む計43人が出席した。

 斎藤正美市長は代表者に辞令を手渡し、訓示では人口減少や厳しい財政状況などの課題に触れ「市民の声に耳を傾け、地域課題を把握し効果的な行財政運営に取り組まなければならない。多くの経験を積み、創意工夫と柔軟な発想力を持った職員になってほしい」と激励した。

 水産課に配属された女川町出身の山田くるみさん(22)は「石巻地区で生まれ育ち、お世話になった石巻市に恩返しがしたい。水産物の魅力をより多くの人に伝え、残していけるよう尽力したい」と話した。

 復興支援で他自治体から新たに派遣された職員2人には併任辞令を交付した。ともに資産税課に配属された宮城県の中河原健郎さん(31)は「市民に寄り添いながら問題解決に取り組みたい」と話し、静岡県富士市の福井貴弘さん(25)は「富士市での経験を生かし、石巻市に貢献したい」と語った。

 前年度からの継続を含め、本年度の派遣職員は3団体3人。前年度の9団体12人に比べ大幅に減った。

東松島市

<常に挑戦、前進>

 東松島市は辞令交付式と年度始めの式を市コミュニティセンターで開いた。新規採用職員5人を含む約120人が出席した。

 渥美巌市長は訓示で、宮戸地区と松島町を結ぶ遊覧船の新規航路の就航などに言及し、観光振興を通じた地域活性化への決意を語った。「地方創成のトップランナーとして、課を横断して職員が一丸となり、常にチャレンジ精神を持って前に進んでほしい」と呼びかけた。

 辞令交付では、渥美市長が職員に辞令を手渡した。新規採用職員を代表し、福祉課に配属された茂木裕仁さん(26)が「誠実かつ公正に業務を執行する」と服務宣誓した。

女川町

<町民と一緒に>

 女川町の辞令交付式は町生涯学習センターホールで行われ、職員約100人が出席した。新規採用職員8人も須田善明町長から辞令を受け取り、新たな一歩をスタートさせた。

 新規採用で健康福祉課に配属された同町出身の藤井俊輔さん(23)は「生まれ育った町の発展に貢献したい。多くの人に関わり、人として成長できたらいい」と抱負を話した。

 須田町長は訓示で、2026年に町制施行100周年を迎えることに触れ「前年の25年に記念事業を検討している。本年度は役場内にプロジェクトチームを組織するので、年次に関係なく積極的に手を挙げてもらい、面白いものを町民と一緒に考えていこう」と語った。

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