学校安全へ思い新た 震災遺構・門脇小で新任校長ら研修 「子どもたちの命、守っていく」
石巻市の東日本大震災遺構「門脇小」で、本年度から市小中学校に勤める新任校長や教頭向けの研修会が開かれた。市外から異動してきた校長ら27人が宍戸健悦教育長らの講話を聞き、安全教育や震災を風化させない取り組みについて学んだ。市教育委員会主催。
リチャード・ハルバーシュタット館長は「門脇小は津波だけでなく、その後火災にも遭った貴重な遺構だ。解説員ツアーや防災グッズ作りなど、さまさまなツアーを用意しているので、防災教育や学習に役立ててほしい」とあいさつした。
宍戸教育長は市に震災遺児や孤児が約30人いることを説明。「防災や震災教育の際は、心のケアと同様に気にかけなければならない」と話した。市外から異動してきた職員も多く「自分の学校の被災状況を知り、語り継いでほしい」と訴えた。
佐々木伸学校安全推進課長は、防災推進会議の設置や市学校防災フォーラムの実施などの取り組みを紹介。災害への備えと、震災の記憶を風化させないことが大切だと伝えた。
他にも教育現場での課題の共有や、震災を映像で振り返った。参加した飯野川中の高橋儀成校長(55)は「地域と連携しながら、子どもたちの命を一番大切に守っていく。石巻で学んだことは、今後の赴任先でも生かしていく」と話した。
研修会は3日にあり、参加者は門脇小内も見学し、震災・防災教育の重要性を改めて確認した。
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