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色彩模様いしのまき <紫> 里山に華やぎ、春の妖精 カタクリ(東松島市野蒜)

陽光を浴びて薄紫の花びらが輝くカタクリ

 愛らしい花がうつむくように咲く。東松島市野蒜地区の「復興の森」には、遊歩道の脇にカタクリが群生する。薄紫の花びらが木漏れ日を受けて輝くと、枯れ木や落ち葉の中でそこだけが色づく。

 復興の森は、東日本大震災の防災集団移転促進事業で整備された野蒜ケ丘地区の裏手に広がる。2020年に亡くなった作家で環境保護活動家のC・W・ニコルさんらが呼びかけ、手つかずだった雑木林を多様な動植物が生息する里山に育てた。子どもたちの自然学習の場にもなっている。

 カタクリは開花まで7~8年かかる。地上に姿を現すのは1年のうち1カ月ほどで「春の妖精」とも呼ばれる。里山の美しい季節がまた巡ってきた。

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