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「北上川」撮り旅の逸話披露 石巻学プラスワン 石巻出身の写真家橋本さんがトーク

新北上川河口から水源地までリヤカーを引いて歩いた時のエピソードを紹介する橋本さん(右)。聞き手は大島さん

 石巻市出身の写真家橋本照嵩さん(84)=さいたま市=によるトークが11日、同市立町2丁目の「ラ・ストラーダ」であり、母なる川「北上川」の撮影にまつわるエピソードを披露、市民の関心と興味をかき立てた。

 石巻の魅力を探る場づくりイベント「石巻学プラスワン」の一環。9月に発行予定の「石巻学」第9号の特集が「北上川物語」。橋本さんは過去3回、追波湾に注ぐ新北上川の河口から水源地の岩手県岩手町までの約250キロの道のりを、リヤカーを引きながら撮影した。12回目となる今回のゲストに招かれた。

 初めに2004年6月に実施したリヤカーでの旅を記録した民放テレビ局のドキュメンタリー番組を上映。シジミ漁や民間信仰、渡し船といった流域の産業や自然、文化、当時の人々の暮らしなどが橋本さんの目を通して描かれた。

 トークはドキュメンタリー番組を踏まえて、石巻学プロジェクト代表の大島幹雄さん(70)=横浜市=を聞き手に行われた。橋本さんは「水源地まで22日か23日かかったと思う。全部歩いてみて流域ごとに人の営み、生活があることが分かった」と強調した。

 リヤカーへのこだわりについては「小さい頃、叔母の引くリヤカーによく乗せてもらい、そこから見る景色が楽しみだった。その視点が私の写真家としての原点になった」と説明した。

 会場は20人余の市民でいっぱい。長年、橋本さんと親交のある71歳の女性は「上映もトークも興味深かった。改めて北上川の豊かさ、魅力を教えてもらった」と語った。

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