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新生・石巻専修大サッカー部、来月から練習開始 地域連携活動も積極展開

創部を記念して尾池学長(右)から監督の千葉さん(右から2人目)にサッカーボールが手渡された

 石巻専修大に4月、新たにサッカー部が誕生した。11日に創設の記者会見があり、大学は、部の設立目的や活動計画などを発表。スポーツを極めるだけでなく、学生が地域と一緒に成長する部活動を目指す決意を示した。

 大学と地域が連携し、支え合う学びを通して、地域社会の課題解決に活用できる知識・技能を身に付けた人材の育成などを目的に発足。

 同大で開かれた記者会見には尾池守学長と、監督を務める元プロサッカー選手の千葉泰伸さん(53)=仙台市在住、石巻市渡波出身=ら4人が出席した。

 部は本年度、部員の獲得を最優先に行い、5月から練習を開始する。サッカー部を指定強化サークルにも位置付け、スポーツ推薦の枠も設ける。来年度は東北地区大学サッカーリーグに加盟し、創部4年で1部リーグ昇格を目指す。

 同時に、市や市内の小中学校などと連携し、部活動の地域移行や運動機会の創出に取り組む。スポーツイベントへの部員参加や、学内のグラウンドなどを地域に開放し、今まで以上に地域密着型の大学へと進化していく。

 尾池学長は「単純なスポーツのクラブ活動と違い、サッカーを通して地域活性化を目指す。地元の子どもたちと一緒に取り組むことで、体を動かす楽しさを知ってもらいたい」と話す。

 同大で2019年から体育科目の非常勤講師を務め、地元でサッカーのクラブチームも運営する千葉さんは「生まれ故郷でサッカーの楽しさを伝えたいと思っている。小中高生だけでなく、大学生にもサッカーができる環境をつくり、石巻専修大でサッカーがしたいと思ってもらえる部にしたい」と意気込んでいる。具体的な練習については、火~日曜を想定。入部人数次第だが、練習試合なども行っていく予定だ。

 部長、副部長にはいずれも同大人間学部の永山貴洋准教授と、高橋功祐助教授が就く。子どもの体力をテーマに研究している高橋助教授は、石巻地方の未就学児や小学生の体力が他の地域より低いことを指摘し「創部で、地域の人々が運動するきっかけづくりにも力を入れ、石巻地方のスポーツ振興を進めていきたい」と話す。

 サッカー部は1989年に創設後、2014年からは指導者不在のため休部。18年に復活したが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、活動できず21年に廃部となっていた。

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