デフサッカー 女子日本代表候補、東松島で強化合宿 連携協定に基づき3年目
一般社団法人日本ろう者サッカー協会に所属するデフサッカー女子日本代表候補の強化合宿が12~14日、東松島市野蒜であった。選手11人らが参加し、来年11月に東京で開催される「デフリンピック2025」に向けて、練習を始めた。
同協会と市は、2022年10月に連携協定を結び、合宿の誘致やイベント開催などを通して、ろう者のサッカーやフットサル競技の強化普及に努めている。東松島での合宿は3年目。
選手らは月1回国内各地で合宿する。今回はその1回目として、同市内のホテルに滞在しながら、奥松島運動公園の多目的グラウンドで練習に励んだ。最終日の14日には、塩釜FCの中学生と練習試合などにも取り組んだ。
就任2年目になる仙波優菜監督(35)は「東松島は気候も良く、合宿施設にも近いので非常に環境が整っている。大会でメダルを獲得できるよう、互いに鍛え合える練習環境をつくる」と意気込んでいた。新加入の選手もおり「ただ練習するだけでなく、東日本大震災の津波の被災地で合宿をする意味を考え、伝承しなくてはならない。町をスポーツで元気にしていきたい」と話した。
12日には、多目的グラウンドで歓迎セレモニーもあった。渥美巌市長らが出迎え、選手たちに東松島長寿味噌(みそ)やタオルなどの詰め合わせを贈った。
渥美市長は「心から待っていた。東北地方の中でも温かい4月の東松島で、メダル獲得に向けて練習し、実りある合宿にしてほしい」とエールを送った。
5月には、同協会に所属するデフサッカー男子日本代表候補らも合宿に訪れる。地元のスポ少や、聴覚に障害がある県内の子どもたちを集めて、デフサッカーを通して交流を深めるイベントも予定されている。
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