カヌースプリントアジア大陸予選 石巻商高OB永沼選手のペア、2組1位通過 きょう決勝
今夏のパリ五輪にカナディアンカヌーペア男子500メートルで出場を目指す石巻商高OBの永沼崚選手(30)=永沼・石巻市=が18日、カヌースプリントアジア大陸予選(東京・海の森水上競技場)の初戦を1位で通過。19日にある決勝に駒を進め、パリ五輪の出場権獲得に王手をかけた。(相沢春花)
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永沼選手は「予選を1位通過でき気持ちがよく、あしたにつながるレースができた。決勝は持っている力を出すだけ。欲張らずに、普段通りの実力を発揮したい」と、五輪出場1枠の優勝を見据える。
橋本将都選手(29)=サコス・東京=とペアを組み挑んだ予選2組。フィリピン、イラン、タイ、韓国の4カ国と競った。永沼・橋本ペアは5コースで真ん中の位置からスタート。天候は晴れで、風速2・2メートルの向かい風だった。
序盤から他国の選手より一歩リードした位置をキープ。300メートル付近まではリラックスした様子で自分たちのこぎを見せた。ラスト200メートル付近では、4コースのイランも追い上げを見せたが、後半に伸びるこぎで永沼・橋本ペアが逃げ切り、圧倒。1分49秒617で予選2組を1位で通過し、決勝進出を決めた。
レース後、永沼選手は「90~95%の力でこぎ、練習通りのプランを実行できた。200メートル付近では上げ切っていない」と余裕を見せた。「決勝では気持ちをもう一つ上げて、100%で臨む。全力で争い、勝ち抜く」と意気込んでいた。
昨年4月にペアを組み、家族よりも生活を共にしている橋本選手は「自分が足を引っ張りマイナスにすることがあるが、あしたは永沼選手をリードしていきたい。めちゃくちゃ運のいい男なので、練習の成果と運を発揮していきたい」と力を込めた。
会場には石巻商高の関係者や親族ら約15人が応援に駆けつけた。名前が書かれた横断幕や応援旗を手にエールを送った。
声援を送った同高カヌー部OB会の白石章雄会長(77)=東京都足立区=は「あしたが勝負。昨年のアジア競技大会での屈辱を晴らし、優勝してほしい。決勝も応援に行く」と話した。
カナディアンカヌーペア男子500メートルには日本を含む9カ国が出場。昨年10月に中国・杭州で行われたアジア競技大会で、永沼・橋本ペアを破って優勝したカザフスタンも予選1組を1位で通過。永沼・橋本ペアは決勝で宿敵らと戦う。
決勝は19日午前9時50分ごろからで、日本はカザフスタン、ウズベキスタン、インド、イラン、タイの5カ国と戦う。
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