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地球の姿110点 写真集「この惑星の声を聴く」、石巻出身・高砂淳二さん出版

高砂さんの写真集「この惑星の声を聴く」の表紙

 石巻市出身の自然写真家高砂淳二さん(61)=東京都=が写真集「この惑星(ほし)の声を聴く」を刊行した。地球そのものをフィールドに38年以上も自然界を撮り続けてきた高砂さんの「地球の声に耳を傾けて」というメッセージが込められている。

 写真集は「海の声を聴く」「大地の声を聴く」「空の声を聴く」の3部構成で約110点を掲載する。

 アリの目線から仰ぎ見たシダ、ガラス細工のような水滴、細胞のように点在する珊瑚礁(さんごしょう)、天空の鏡と言われるウユニ塩湖を舞うフラミンゴ、天の川とオーロラの宇宙競演など、ミクロからマクロまでの神秘的な地球の姿が高砂さんの感性で写し出されている。1点1点から自然や生きものたちの声が聴こえてきそうな写真集になっている。

 生きものとの共生、自然環境との調和を訴えてきた高砂さんは、深刻化する地球温暖化やプラスチックゴミ問題に高い関心を寄せている。今回の写真集刊行について「人間はそもそも自然の一部。他のさまざまな生きものと同様に地球を構成する一つの大事な細胞として今を生きている。もう一度、地球の声にしっかり耳を傾けてみよう」と呼びかける。

 海や大地、食物連鎖、宇宙などをテーマにした高砂さんのエッセー7本も収録している。

 144ページ、カラー、A4変型。定価3300円。クレヴィス(東京)発行。

京都で初個展 きょう、あすトーク

 高砂さんの写真展「この惑星の声を聴く」が京都市の美術館「えき」KYOTO(京都駅ビル内ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)で開かれている。

 京都での個展は初めてで、写真集「この惑星の声を聴く」発刊を記念し開催。展示数が116点に及ぶ大規模な写真展で、神秘的な海の中、遠く広がる大地、果てしない空、そこに息づく生物たちに出合う旅を通して「地球の声」を聴くことができる構成になっている。

 高砂さんのギャラリートークもある。27、28の両日は(1)午前11時(2)午後3時-の2回。参加無料だが、入館券が必要。

 会期は5月19日まで(会期中無休)。開館時間は午前10時~午後7時半。入館料は一般1000円、高校・大学生800円、小・中学生600円。連絡先はジェイアール京都伊勢丹075(352)1111。

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