あなご飯、たこ飯が缶詰に 調理不要 備蓄品やお土産にも 木の屋石巻水産
水産加工会社の「木の屋石巻水産」(石巻市魚町1丁目)が、3月から新商品「あなご飯」と「たこ飯」の缶詰販売を始めている。同社初となるご飯の缶詰。社員の東日本大震災の経験が生かされた商品で、元日に発生した能登半島地震により、防災への関心が改めて高まる中、注目を集める商品になりそうだ。
同社は震災で工場設備が全壊するなどの被害を受けた。社員も避難所生活をした中で、飲み水がなく、食事に苦労したという。その経験を基に非常時を想定し「水と火がなくても食べられる」「食べやすい」「おいしい」の3点がそろう缶詰商品を開発した。
「あなご飯」は、国産イラコアナゴを木の屋の人気商品「あなご醤油(しょうゆ)煮」缶詰と同じ味に仕上げた。「たこ飯」は弾力がある県産ヤナギダコを採用、昆布だしで炊き上げている。どちらも白米では日がたつと固くなってしまうため玄米を使用する。
賞味期限は製造日から3年。購入者からは「備蓄に最適」「日常食としても自宅にあるとうれしい」などと好評を得ているという。
広報担当の大田桃歌さんは「缶詰一つでご飯が完結するので、1缶置いておくだけでも便利。お土産としても活用してもらいたい」と話した。
いずれも160グラム入り、660円。木の屋石巻水産の直売所(美里町)、いしのまき元気いちば(石巻市)などで販売している。
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