米軍、松島基地で来月演習　戦闘機６機、要員100人　東松島市長「訓練の安全な実施を」

　防衛省統合幕僚監部は２４日、米軍が６月７～１８日に太平洋地域で行う演習「ヴァリアント・シールド」に自衛隊が初めて参加すると発表した。その一環として米軍三沢基地（青森県三沢市）のＦ１６戦闘機６機程度が、航空自衛隊松島基地（東松島市）に展開する。松島基地を拠点に米軍が訓練を行うのは初めてという。

　演習は２００６年から隔年で実施しており、自衛隊からは約４０００人が参加。９都道府県の自衛隊、在日米軍施設を使い、陸海空３自衛隊とさまざまな訓練を行う。統合幕僚監部は「自衛隊の戦術技量向上を図るとともに、同盟国との連携を強化する」としている。

　東北防衛局によると、松島基地には６月１０～１８日、Ｆ１６と地上要員の米兵など約１００人が展開する。基地周辺で空自と共に訓練を行うとみられる。地上要員の半数は基地内に駐留し、残りは近隣の宿泊施設に滞在するという。深夜や早朝、休日の訓練は行わないとしている。

　東松島市の渥美巌市長は取材に「国際情勢を鑑みれば訓練は必要。騒音の問題を含め、市民が不安を感じないよう訓練の安全な実施を防衛局に要望する」と述べた。

　三沢基地のＦ１６はレーダー施設など相手の防空網を破壊するのが主任務で、三沢に約４０機配備されている。今回の演習では、海上自衛隊八戸航空基地（青森県八戸市）にも松島と同じく６機程度が展開する。