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台湾地震支援 北村小卒業生有志ら募金活動 先人が銀行頭取など務めたゆかりの地へ

募金活動に向けて打ち合わせをする遠藤委員長(左)ら

 旧北村(現石巻市)村長だった木村匡(1859~1940年)が戦前に台湾商工銀行頭取などを務めた縁から、石巻市北村小の卒業生有志らが24日、台湾東部沖地震への募金活動を始めた。東日本大震災で受けた支援などへの恩返しとともに、郷土の先人の偉業を地域住民に伝える。

 木村は1875年、15歳で北村小の教師となり、翌年には校長に就いた。85年に文部省へ入省。95年から1900年まで台湾総督府に勤めた。台湾貯蓄銀行取締役兼支配人なども歴任。26年に帰国し、翌年に北村村長に就任した。

 29年に木村の顕彰碑を北村地区に建てた際には、台湾からも多額の寄付金があったという。震災時にも大きな支援を受けたことから、有志が募金活動を企画。1~3月に木村に関する展示会が市内で開かれたのを機に卒業生が集まり、実行委員会を組織した。

 募金活動の趣旨などを書いたチラシを24日、市報と共に全戸に配布した。目標金額は設けず、集まった寄付金は石巻市を通じて台湾の被災地に送る。

 遠藤俊委員長(75)は「募金を通じて木村の偉業を伝えたい。顕彰碑への寄付や震災支援で台湾の方々の義理堅さを感じた。ぜひ協力してほしい」と呼びかけた。

 6月末まで受け付ける。地区住民はチラシに記した受付人宅へ寄付金を持参。地区外の希望者は高橋保芳事務長に連絡し、相談する。

 連絡先は高橋事務長080(5572)2043。

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