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石巻―女川・風力発電計画 反対の市民、議会に請願

安倍議長(左から3人目)に請願書を手渡す佐藤さん(同2人目)

 石巻市と女川町にまたがる山林で計画されている風力発電事業を巡り、計画に反対する市民らが31日、市議会に対し、環境影響評価の手続きの中で事業継続を不相当と意見するよう斎藤正美市長に働きかけることなどを要望した。

 「南三陸の山並みを考える会」の佐藤栄晃さん(64)=石巻市山下町=ら2人が市議会議長室を訪れ、安倍太郎議長に請願書を手渡した。請願書では、市が知事と協議した上で景観行政団体となり、景観計画や景観条例を制定するよう政策提言することも求めた。

 佐藤さんは「計画場所では県内で唯一イヌワシの現存が確認され、純度の高い自然が残っている。市で条例を作ることで(事業を止める)防波堤の役目を果たしてほしい」と述べた。

 安倍議長は「皆さんの思いは分かった。議会のルールにのっとって進めていく」と応じた。

 佐藤さんらは2022年1月、市にも事業者に市有地を譲渡しないことなどを要望した。

 現地ではHSE(茨城県日立市)が風力発電計画を進めている。同様に事業を計画していたオリックスは22年に撤退を発表した。女川町議会では同年3月、町有地を事業者に譲渡、賃貸借しないよう求める請願の一部が採択された。

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