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「希望の大麦」で乾杯 東松島・矢本で収穫祭 麦刈り体験も

黄金色に実った麦畑で、クラフトビールで乾杯する来場者

 大麦の収穫期「麦秋」を迎えた東松島市矢本地区の畑で「希望の大麦収穫祭」と銘打ったイベントが1日、開かれた。東日本大震災の津波で被災した農地で大麦を栽培する「希望の大麦プロジェクト」の一環。来場者は大麦を使ったクラフトビールを味わい、実りの喜びを分かち合った。

 プロジェクトを実施する一般社団法人東松島みらいとし機構(HOPE)、大麦を栽培する農業法人めぐいーと=ともに同市=が収穫期に合わせて企画。家族連れなどが多く訪れた。

 畑にテーブルやいすを置き、希望の大麦を使ったクラフトビール、洋菓子などのブースも出店。来場者は黄金色に輝く畑を眺めながらビールで乾杯し、収穫を喜び合った。麦刈りの体験会もあった。

 仙台市青葉区の会社員松村涼さん(22)は「美しい畑の風景を眺めながらビールを飲める開放感が素晴らしい」と笑顔で話した。

 HOPE代表理事の引間世枝美さん(50)=美里町=は「収穫前の美しい麦畑の風景を、地元の子どもたちに見てほしいと考えた」と話す。ウイスキー用など大麦の引き合いは今後も増える見通しといい「産業として地域にしっかりと根付かせていきたい」と力を込めた。

 プロジェクトは、被災農地に持続的ななりわいを創出しようと2014年に始まり、現在の栽培面積は約20ヘクタール。今夏は約70トンの収穫を見込んでおり、ビールやウイスキーなどの原料に使われる。

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