「復興バー」から「FKB」へ 通常営業を再開、多世代つながる空間創出 石巻
東日本大震災後、復興ボランティアと地元住民の交流の場として親しまれてきた石巻市中央1丁目の「復興バー」が1日、リニューアルオープンした。震災から10年以上が経過したことや、新型コロナウイルスの5類移行に伴い、店名を「FKB」に変えて再スタートした。これまで以上に多世代がつながる空間の創出を目指す。
復興バーは地域活性化などに取り組む同市の一般社団法人「ISHINOMAKI2.0」が2011年7月にオープン。天井まで浸水したダイニングバーをDIYで改装し、松村豪太代表理事がカウンターに立った。
12年からは日替わりマスター制に変更。市内の水産会社社長や料理人、音楽家らが店頭に立ち、店は多彩な顔を見せていた。
新型コロナの影響で20年からはイベント開催時に限って店を開けていたため、通常営業の再開は約4年ぶり。初日は関係者やかつての常連客が集まり、新たな門出を祝った。
FKBは復興バーの頭文字から付けた。コンセプトは「自分たちの夜を自分たちの手でつくろう」。松村代表理事は「当時の名残は残しつつ、次のステージをみんなでつくる。若い人も集まりやすく、にぎやかな空間にしていきたい」と語る。
リニューアル後も日替わりマスター制のように、2.0のスタッフ以外も店頭に立てるようにし、アーティストの場合はパフォーマンスの披露なども企画したいという。
メニューはナチュラルワインやクラフトビールなどを提供予定。店長の伊勢菜摘さんは「地域や世代にとらわれず、多くの人に足を運んでほしい。楽しく語り合って新しい何かが生まれる店にしていきたい」と意気込む。
営業時間は平日が午後6~11時。土曜は午後5~11時。日曜は午後3時~7時半。月、火曜定休。連絡先はIRORI石巻0225(25)4953。
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