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松島拠点に米軍演習 10日から航空戦闘訓練 基地所属機、参加せず

米軍のF16戦闘機が飛来する航空自衛隊松島基地

 米軍が航空自衛隊松島基地(東松島市)などで行う大規模統合演習「バリアント・シールド」(7~18日)で、米軍F16戦闘機と空自戦闘機との共同訓練が10~14日と17日の計6日間、予定していることが東北防衛局への取材で分かった。F16と地上要員が同基地に展開する訓練は10~18日に行われる。松島基地の所属機は参加しない。

 演習では、松島基地に米軍三沢基地(青森県三沢市)のF16が6機程度飛来し、地上要員の米兵など約100人が展開する。

 防衛局によると、10~14日と17日の共同対航空戦闘訓練では、F16が松島基地と海上自衛隊八戸航空基地(青森県八戸市)を拠点に空自の戦闘機と訓練を行う。訓練空域は海上といい、実弾は使用しない。日米の空中給油機や空自の早期警戒管制機も参加する。

 関係者によると、松島基地の所属機は演習に参加せず、他基地の空自戦闘機が松島に飛来する予定もないという。このほかに、陸空自衛隊の地対空ミサイル部隊が北海道内の基地で展開訓練を行う。

 共同対航空戦闘訓練と前後し、10~18日には自衛隊基地での米軍機受け入れや地上支援の体制構築を目的とした米軍戦闘機等展開訓練を行う。

 いずれも夜間や早朝、休日の訓練は行わない。ただ、人員輸送などで輸送機が休日に離着陸する可能性がある。要員約100人のうち半数は基地外の宿泊施設に滞在するが、施設名などの詳細について防衛局の担当者は「米軍がセキュリティーの観点から公表していない」としている。

 東松島市は6日までに、米軍演習に関するお知らせを各自治会長に送付した。上納地区自治会会長の鎌田司郎さん(74)は「国際情勢を踏まえた訓練の必要性は理解できたが、なぜ松島基地が選ばれたのかがよく分からない。とにかく騒音や安全に気を付けて実施してほしい」と話した。

斎藤石巻市長「安全第一に」

 米軍が航空自衛隊松島基地などで実施する大規模統合演習に関して、斎藤正美石巻市長は6日の定例記者会見で「本市の上空に入ってくるとは今のところ聞いていない。上空を通過するならいろいろ考えなければいけないが、(騒音)測定器の設置などは今は考えていない。安全第一に事故のない訓練であってほしい」と語った。

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