県民防災の日 女川原発再稼働控え訓練 複合災害の仮定、初めて
「みやぎ県民防災の日」の12日、県は大規模災害を想定した総合防災訓練を県庁などで実施した。宮城県沖地震の発生から46年。東北電力が9月に目指す女川原発2号機(女川町、石巻市)再稼働を見据え、初めて原発事故を伴う複合災害を仮定。関係者は初動対応の手順や情報共有、組織間連携の在り方を確認した。
県や市町村、自衛隊など62機関の約700人が参加。午前9時、三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の地震が発生し、広範囲で震度5強~6強を観測、大津波警報や女川原発が停止した想定で行われた。
原発事故対応の拠点となる県女川オフサイトセンター(女川町)には22機関約80人が集結。牡鹿半島の複数の地域で道路が寸断、石巻市の網地島や女川町の江島などの離島で住民が孤立した場合の対応に当たった。
関係者らは集めた情報を基に、救助が必要な人数を把握し、空路や海路の手配、避難先に送り届けるのに要する時間をシミュレーションした。県庁に設置した災害対策本部とのウェブ会議で、オフサイトセンターの伊藤哲也副知事が村井嘉浩知事に孤立した住民らへの対応や経過を報告した。
同センターでは原子力災害合同対策協議会の会議を開き、石巻、東松島、女川などの自治体が住民の避難状況を説明した。
県防災推進課の大内伸課長は「被害が甚大になればなるほど、的確な初動対応が大切になる」と話した。
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