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フレッシュマン奮闘 > 石巻市蛇田中教諭・遠藤怜那さん(22)

体育の授業で生徒に寄り添う遠藤さん(左)

 夢や希望、不安を胸にこの春、新たな一歩を踏み出した石巻地方の若者たち。辞令交付などから約2カ月が過ぎ、奮闘の日々が続く。教育や経済、医療、行政などの現場に立ち、地域の将来を担う新社会人-フレッシュマン-を紹介する。(随時掲載)

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<苦手意識に寄り添う>

 「いま1回成功したね。上手だよ」。サッカーを扱った体育の授業でリフティングの練習をする生徒の間を歩き、一人一人に声をかけて回る。「小さいころから運動が苦手だったので、上手にできない生徒の気持ちも分かる。そんな子でも楽しく受けられる授業にしたい」

 大河原町出身。白石高から仙台大健康福祉学科に進み、教員の道へ。1年生と特別支援学級の保健体育を担当し、女子テニス部の副顧問も務める。実は球技をはじめ、苦手な競技も少なくない。それでも体を動かすことは子ども時代から好きだった。中学から大学まで水泳部に所属し、高校では個人やリレー種目で東北大会にも出場した。

 中学時代には体育の授業に苦手意識を覚えたこともある。「うまくできないと恥ずかしい」。自身や親しい同級生の間に漂う空気感が嫌だった。得意な生徒ばかり褒める教員にも違和感を抱えていた。「運動が得意ではなくても自信を持てるように、少しでも良い点があったら褒めるように心がけている」

 着任から約2カ月半。指導競技の経験値や知識が足りずに気を落とすこともある。授業終了後に教室に戻ると「先生、待ってたよ」と屈託なく笑う生徒が元気の源だ。

 「人とのつながりや思いやりの温かさを実感してきた。生徒一人一人の悩みや背景を見つめて寄り添い、心理面のサポートもできるようになりたい」

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