閉じる

フレッシュマン奮闘 > 女川・高政 宇佐美南月さん、長内新菜さん(19)

笑顔で自社のかまぼこ製品をPRする長内さん(左)と宇佐美さん

<幼なじみ 何でも相談>

 「仕事は大変だけれど、何でも相談できる相手が同じ職場にいる。すごくありがたいし、心強い」。女川町浦宿浜の水産加工業「高政」の新入社員宇佐美南月(なつき)さん(19)は、同期入社の長内新菜(にいな)さん(19)と顔を見合わせ、にっこりと笑った。

 会社から車で10分ほどの石巻市万石浦地区で2人は育ち、地元の小中学校を経て今年3月、そろって石巻北高を卒業。高校ではソフトテニスの部活動も一緒だった。それぞれ「授業を通じて食品製造の仕事に興味が湧いた」(宇佐美さん)、「小さい頃から高政のかまぼこが身近にあったから」(長内さん)と就職先に選んだ。

 加工食品部に配属された宇佐美さんは製造ラインで商品の袋詰めや箱詰めを行い、長内さんは営業部で通信販売の伝票処理などを担当している。

 入社から間もなく3カ月。宇佐美さんは「(製造ラインのベルトコンベヤーで)商品が流れるスピードが速く、作業についていくのがやっと」という。「誤って通販関係のデータを消去してしまった」(長内さん)など失敗を重ねながらも、一歩ずつ成長している。

 幼なじみ2人の共通の目標は「分からないことをいつも親切に教えてくれる先輩たちのような社員になること」(長内さん)。同社幹部も「若者なりの着眼点を生かし、将来は商品の企画・開発でも活躍してほしい」と期待を寄せる。

   ◇

 夢や希望、不安を胸にこの春、新たな一歩を踏み出した石巻地方の若者たち。辞令交付などから約2カ月が過ぎ、奮闘の日々が続く。教育や経済、医療、行政などの現場に立ち、地域の将来を担う新社会人-フレッシュマン-を紹介する。(随時掲載)

関連リンク

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ