女子サッカーU-12、女川でキャンプ 被災3県選手と交流 震災遺構訪問も
東日本大震災被災地の宮城、岩手、福島3県を会場に、各県と東京の子どもたちがスポーツを通じ防災を学ぶ事業が15、16日、女川町のWACK女川スタジアムなどで行われた。宮城では女子サッカーU-12のキャンプがあり、合わせて選手約100人が交流を深めた。
15日は都県対抗試合やサッカークリニックなどを実施。元なでしこジャパンの山根恵里奈さんと永里亜紗乃さんが講師を務め、ドリブルやパスなどの個人技や、連係プレーなどの練習に取り組んだ。
東京都日野市のFC杉野学園ジュニアに所属する秋友湖羽さん(11)=日野市東光寺小6年=は「相手はみんな強くて楽しかった。女川は風が涼しくて、山がきれい。また来たい」と話した。震災学習については「話は聞いているが、本当に何もなくなってしまった場所があるのか、自分の目で見て確かめたい。小1の弟が大きくなったら伝えたい」と語った。
交流事業は1都3県の実行委員会が主催し、2022年に開始。3会場それぞれで、スポーツと伝承活動を実施している。
宮城県スポーツ振興課の佐藤真スポーツ振興監(57)は「まずはサッカーを通して、楽しみながら仲間をつくってほしい。震災を知らない子どもも多いので、実際に被災地を肌で感じて、お互いの防災意識を高めてくれればいい」と話した。
女川町内に宿泊した選手らは16日、松島で語り部を聞いたり、仙台市若林区の震災遺構「荒浜小」を訪れ、被災地の現状や津波の恐ろしさや防災についてなどを学んだ。
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