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熱中症警戒時のクーリングシェルター 東松島市、市内15公共施設を指定

クーリングシェルターに指定された矢本西市民センター
東松島市がクーリングシェルターに掲示するポスター

 東松島市は21日、熱中症特別警戒アラートが発表された際の避難施設となる「クーリングシェルター」に市内15の公共施設を指定した。各施設のロビーなどを活用する。市はアラート発表の有無にかかわらず、暑さからの避難場所として利用を呼びかける。

 クーリングシェルターは冷房を備えた施設で、熱中症による健康被害防止を目的に設置される。4月に施行された改正気候変動適応法に基づき市町村が任意に指定する。指定にはアラート発表時の施設開放、施設名や受け入れ人数の公表などが求められる。

 市が指定したのは市役所や各市民センター、市震災復興伝承館などで、受け入れ可能人数は計300人。指定期間は10月23日まで。市は施設の入り口などにポスターを掲示して周知と利用促進を図るほか、今後はスーパーなど民間施設の指定も進める。

 県内全35市町村でシェルターを指定したのは半数程度。石巻市は7月の指定に向けて準備を進める。女川町はシェルター指定はしないが、町役場などの公共施設の開放で対応する。

 石巻地区消防本部によると、昨年に管内で熱中症やその疑いで救急搬送されたのは128人で、前年より45人増えた。

 東松島市の渥美巌市長は「冷房を適切にかけずに熱中症で亡くなってしまう事故もある。アラートが出ていなくてもシェルターを活用してほしい」と語った。

 熱中症特別警戒アラートは、気温や湿度などから算出する指標「暑さ指数」が都道府県内の全観測地点で35以上になると予想される場合に出される。発表条件を満たしたことは全国でまだない。下位に位置する熱中症警戒アラートは、都道府県内のいずれかの地点で暑さ指数33以上が予想された場合に出されるもので、県内では昨年10回発表された。

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