転倒した高齢者を保護　住吉中の２人に感謝状　石巻署

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　道路上で転倒した女性の保護に当たったとして石巻署は１９日、石巻市住吉中１年の石田夏渚（なぎさ）さん（１２）と佐々木悠乃さん（１２）に感謝状を贈った。

　石田さんと佐々木さんは休日の５月３日午後５時ごろ、同市中央３丁目付近の道路を自転車で通っていた時、市内の８０代女性が転ぶのを目撃。慌てた様子の女性に「大丈夫ですよ」と声を掛け、立ち上がるのを支えた。顔に擦り傷で血が出ていたため佐々木さんがティッシュを差し出した。

　女性は帰宅の途中だったが、１月に引っ越してきたばかりで住所を覚えていないことが分かり、２人では送り届けられないと判断。石田さんが両親に連絡し、現場に到着した両親が、石巻駅前交番に女性を引き渡した。

　石田さんは「体が勝手に動いていた。助けている時は、迷子を保護したニュースを思い出し、正しい行動を取ることができた。おばあさんが無事で良かった」と当時を振り返った。佐々木さんは「顔の傷以外に見えないところも負傷していないか心配だったので『大丈夫ですか。痛くないですか』と声を掛けた」と話した。

　住吉中で感謝状を手渡した赤間博之署長は「殺伐とした社会の中では、困っている人がいても見過ごす人が多い。勇気のある一歩を踏み出してくれたことが素晴らしい」とたたえた。