漁業者栽培するキクラゲ、人気 ふるさと納税返礼品にも 石巻・小渕浜
石巻市小渕浜でワカメやカキの養殖を手がける「阿部水産」が夏季の休漁期を利用して栽培するキクラゲが収穫のシーズンを迎えた。漁業者が育てるのは珍しく、確かな品質で県内外から人気を集める。
今春からは市のふるさと納税の返礼品にも加わった。29、30の両日は同市中央2丁目の観光交流施設「いしのまき元気いちば」で生キクラゲの試食販売会を行う。
栽培は2019年に始めた。品種はビタミンDや食物繊維などが豊富な「アラゲキクラゲ」。肉厚でコリコリした食感が特徴で、白と黒があり、生と乾燥で販売し、年々、販路を拡大してきた。
評判は地元を中心に広まり、昨年は松島町のホテルの食事で提供された。今年3月にふるさと納税のサイトにアップされると、数日後には生キクラゲに申し込みがあったという。
収穫は秋ごろまで続く。阿部祐二社長の妻幸恵さんは「毎年購入してくれるリピーターやファンがいてありがたい。大量生産はできないが、一人でも多くの人に味わってほしい」と話した。
元気いちばでの試食販売はいずれも午前11時から。白と黒を混ぜたパック(550円)と、黒のみ(450円)を販売予定。両日ともなくなり次第終了する。
シーズン中は小渕浜のフジマル佐藤商店、鮎川浜のホエールタウンおしか、恵み野6丁目の園芸店グリーンサムなどでも取り扱う。
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