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路線価公表 工業港曽波神線1.6%上昇、13年連続トップ 石巻税務署管内

石巻税務署管内の最高路線価となった石巻工業港曽波神線通り

 仙台国税局は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2024年分の路線価(※)を発表した。石巻税務署管内の最高路線価は石巻市恵み野2丁目「石巻工業港曽波神線通り」の6万4000円だった。トップは13年連続。価額は前年比1.6%プラスで、5年ぶりに上昇した。若干の土地取引が見られたことが要因という。管内全体は横ばい傾向が続く。

 蛇田地区の曽波神線通りは近隣にショッピングモールや家電量販店などの商業施設が集積。東日本大震災の津波被害のなかった内陸の商業地として、震災後の12年に同署管内の最高地点になった。15年は上昇率が東北トップだった。復興需要の収束に伴い、価額は20年から4年連続で6万3000円と変わらず、横ばいが続いていた。

 仙台国税局管内52税務署別の最高路線価の価額順位は14位で、前年と変わらなかった。変動率は15位で前年から一つ下がった。

 用途別主要標準値の評価基準額では、商業地が石巻市恵み野2丁目の6万4000円で、前年より1000円上昇し、6年ぶりのプラスだった。住宅地は中里5丁目の4万3000円で、前年と変わらなかった。

 市中心部ではJR石巻駅前の石巻停車場線が6万円、立町1丁目の旧石巻商工会議所前は4万6000円、中里3丁目の中里バイパスは5万1000円、大街道北3丁目の国道398号は3万8000円で、いずれも横ばいだった。

 県内の標準宅地の平均変動率は5.1%で、12年連続で上昇した。県内10税務署別の最高路線価は仙台や塩釜、石巻、古川などの7地点がプラスに。横ばいは築館、佐沼の2地点、下落は気仙沼のみだった。

 石巻の価額順位は仙台3署、塩釜に次ぎ5位だった。1位は仙台市青葉区中央1丁目「青葉通り」の363万円で、前年より4.6%上昇。上昇率の最高は同区本町2丁目「広瀬通り」で、前年比6.2%上昇の13万円だった。

(※)路線価:主要道路に面した土地1平方メートル当たりの1月1日時点の評価額。今年の対象は全国約32万地点(標準宅地)。国土交通省が発表する公示地価をベースに、売買実例や不動産鑑定士の評価などを踏まえて算定し、同一地点では公示地価の8割程度の水準となる。

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