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「にぎわい取り戻して」 渡波に野外音楽堂 大阪・堺の林田順平商店が整備

オープンを迎える「渡波レインボーシアター」でコンサートのリハーサルに臨む関係者ら=6日午後

 石巻市長浜町に7日、野外音楽堂「渡波レインボーシアター」がオープンする。東日本大震災で大きな被害を受けた渡波地区に少しでもにぎわいを取り戻そうと、被災地支援を続ける林田順平商店(大阪府堺市)が手がけた。林田元宏社長(63)は「渡波が寂しい場所にならないようにと構想した。地域の活動や震災復興イベントなどに活用してほしい」と期待する。

 シアターの場所は渡波漁港に近い空き地で、延べ床面積は約200平方メートル。床、柱、はり、観客席などの建材には耐久性、耐水性があるウリンの端材が用いられた。舞台の幅は約11メートルで、照明やバックヤードの設備もある。収容人数は144人。今後は客席の上部にテントを取り付け、雨天にも対応する。

 施設名は、隣地に住んでいた木工作家遠藤伸一さん(55)=石巻市=が震災後、自宅跡地に設置した木製遊具「虹の架け橋」にちなんで付けられた。自らも建設に関わった遠藤さんは「13年前、被災した時には想像もできなかった夢のような話で、林田社長には感謝してもしきれない。渡波地区の子どもたちの笑い声が絶えないような施設になってほしい」と思いを口にする。

 7日は午前11時から竣工(しゅんこう)式を行い、いしのまき観光大使で関西フィルハーモニー管弦楽団バイオリン奏者の斉藤清さんと石巻市在住のピアニスト田代雅美さんによる記念コンサートがある。

 渡波レインボーシアターの使用に関する問い合わせは、石巻復興祈念演奏会実行委の岩沢さん080(8546)5223へ。

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