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女川の今、肌で感じて 親子見学会に11組 かまぼこ工場や原発、見学

船上から女川の町を眺め、ウミネコの餌付けを楽しんだ子どもたち

 女川町の東日本大震災からの復興状況を知ってもらう「石巻かほく 女川夏の親子見学会」(三陸河北新報社主催、東北電力協力)が6日、町内であった。石巻、東松島両市の小学生と保護者計11組22人が見学や体験を通して、町の現状を肌で感じた。

 初めに同町浦宿浜のかまぼこ製造会社・高政女川本店「万石の里」で製造工程を見学し、手焼きを体験した。串に刺したすり身が熱で膨らむ様子を興味深く眺め、焼きたてを味わった。

 JR女川駅前の町まちなか交流館では、まちづくり会社「onagawa factory(オナガワ ファクトリー)」が企画する木製キーホルダー作りに挑戦した。魚の形に削られた木材にやすりをかけ、なめらかに仕上げた。

 東北電力女川原子力PRセンターと女川原子力発電所構内も見学した。PRセンターでは模型を使って原子力発電の仕組みについて説明を受けた。発電所では災害対策の施設や専用車両をバス内から見学し、下車して高さが海抜29メートルの防潮堤を間近に見た。

 最後は女川湾をクルージングした。震災当時の様子を聞きながら、年内の開通を予定する出島架橋などを洋上から眺めた。エビせんべいを差し出すとたくさんのウミネコが集まり、親子が歓声を上げていた。

 東松島市矢本東小4年丒田(うしだ)晴己さん(9)は「ウミネコがエサを食べてくれて楽しかった。原発には多くの専用車があり、竜巻に備えてタイヤが地面に固定されていて驚いた」と話した。

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