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リサイクル、楽しく理解 東松島8小学校で東北大出前授業 企業出展の体験ブースも

東北大の劉教授(奥)が循環社会について分かりやすく解説した=赤井小
出展企業の担当者からリサイクルについての説明を聞く児童=大曲小

 東松島市と東北大は国連の持続可能な開発目標(SDGs)推進の一環で、廃プラスチックの資源循環をテーマにした出前授業を市内全8小学校の4年生を対象に開いた。座学に加え、東北大と研究で連携する県内外の企業が体験ブースを設け、児童は身近で取り組めるリサイクルについて楽しみながら学びを深めた。

 市大曲小(児童275人)で6月25日にあった授業には、4年生47人が参加した。東北大大学院国際文化研究科の劉庭秀(ユジョンス)教授が講師を務めた。

 劉教授は脱炭素の必要性や、海や宇宙の環境を汚染するプラ容器をはじめとするごみの再利用方法について説明。「ごみを多く出す国や海に捨てている国があり、互いの問題を理解して解決に向けて話すことが重要だ」と強調した。

 体験ブースは東北大と4企業が出展。バイオマス素材とプラスチックで作った皿やキーホルダー、トレーなどの製品を展示したり、児童に実際に触ってもらったりした。

 企業の担当者がリサイクルの工程を説明し「汚れてもきれいに洗えば新しい製品に生まれ変わる」などと呼びかけた。

 携帯電話やパソコンに使われる金属の再利用についての説明や、プラの材質を識別する機械の実演もあった。参加した武田彩璃咲(ありさ)さん(9)は「プラスチックにもたくさんの種類があると知って驚いた。家に帰ったらしっかり分別をできるようにしたい」と話した。

 市赤井小(児童148人)では7月8日、4年生23人を対象に実施した。山巴南さん(9)は「普段はあまりリサイクル活動をしていないので、家に帰ったらお母さんに話したい」と話した。

 出前授業は2019年度にスタートし、本年度初めて市内の全小学校を対象に実施された。

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