俳優 鈴鹿景子さんしのぶ 古里・石巻で語り芝居「八月の蒼い空」、遺志受け継ぐ 21、22日
石巻市出身の俳優鈴鹿景子さんが67歳で亡くなって18日で1年になる。生前、東京を拠点にライフワークにしていた語り芝居「八月の蒼(あお)い空」が古里・石巻でよみがえる。俳優仲間らが鈴鹿さんの遺志を継いだ形で21、22の両日、市内2カ所で上演する。
公演は一周忌を機に「鈴鹿景子メモリアル・シアターライブ」と題して行われる。21日がFUTABA INN(フタバイン・住吉町1丁目)、22日が春潮楼(中央2丁目)で、野坂昭如著「戦争童話集」をメインに演奏と朗読のコラボで届ける。
読み手の俳優は2人。杉本朋美さんは「八月の蒼い空」に参加、鈴鹿さんと一緒に舞台を創りあげてきた。石川久美子さんは鈴鹿さんと親交があった。
演奏は古賀久士さん(ピアノ)と佐久間令さん(ドラム)。古賀さんは弾き語りの第一人者。今回、鈴鹿さんに捧(ささ)げるレクイエムを作り、ライブで披露する。22日は春潮楼に保管されている、鈴鹿さんが愛用していたピアノで演奏するのも話題だ。
ピアノは市中心部の橋通りの鈴鹿さんの実家にあったが、東日本大震災で被災。救出し修復したのが春潮楼3代目でミュージシャンの佐久間さんだった。
出演者4人の思いが一つになって、鈴鹿さんが「八月の蒼い空」に込めた平和を願うメッセージを市民に伝える。
ライブを企画した鈴鹿景子事務所のプロデューサー鬼嶋英治さんは「彼女が訴え続けてきた平和の尊さを考える場を古里に根付かせたい。ライブをその一歩にしたい」と話す。
「八月の蒼い空」は2002年初夏にスタート。コロナ禍で中断を余儀なくされるまで17回続いた。朗読の力で戦争の悲惨さ、平和を守る意義を訴えてきた。
21日は午後2時開演。22日は(1)午後2時(2)午後6時半-の2回。料金は各回3000円(1ドリンク付き)。チケットはFUTABA INN、春潮楼、シアターキネマティカ(中央1丁目)で取り扱っている。連絡先は鬼嶋さん090(2886)6786。
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