中小企業の販路開拓 石巻商工信組、「海外ビジネス支援パッケージ」に参画
石巻商工信用組合は、日本政策金融公庫(日本公庫)などの中小企業向け「海外ビジネス支援パッケージ」に参画し、連携を開始した。石巻地方の中小企業の海外販路開拓などに向け、日本公庫の仙台支店や石巻支店などと情報を共有し、ニーズ把握や資金支援を担う。
日本公庫は2022年、全国の中小企業の海外展開支援を強化するため、中小企業基盤整備機構(中小機構)、政府全額出資の日本貿易保険(NEXI)と「パッケージ」を構築し、地域金融機関と連携の輪を広げている。県内では昨年9月に七十七銀行が参画し、6月17日に連携を始めた石巻商工信組は2例目となる。
石巻商工信組は国内需要が低迷する中、販路の拡大を求めて海外展開を模索する中小企業への対応力を強化するため参画を決めた。
日本公庫仙台支店によると、中小企業が初めて輸出を目指す中、情報提供や融資のほかに、踏み込んで貿易や売掛金の回収はできるのかなど、支援メニューの橋渡しをするという。
同仙台支店の高橋秀志融資第1課長(海外事業支援推進担当)は「円安が追い風となり、中小企業にとってビジネスチャンス。インバウンド(訪日客)の回復で日本の商品への注目が高まっている」と語る。
石巻商工信組の熱海英俊常務理事は「中小企業のニーズを把握し、4者で海外展開を強力にサポートし、企業の成長や地域経済の活性化につなげたい。まずは身近な金融機関に気軽に相談してほしい」と話す。
問い合わせ先は石巻商工信組は最寄りの支店、日本公庫は石巻支店0225(94)1201。
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