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龍踊り、練習に熱 石巻専修大生ら担ぎ手不足補う 28日、金華山で祭り

夜の広場で龍踊りの練習に汗を流す龍衆の若者たち=6月26日、石巻市かわまち交流広場

 石巻市の離島・金華山の金華山黄金山神社で28日、「龍神まつり」が開かれる。メイン行事は全長20メートルの龍が縦横無尽に舞う「龍(じゃ)踊り」。担い手不足を補うため、石巻専修大生や地元出身の若者ら有志が担ぎ手を務める。間近に迫った本番に向けて練習に励んでいる。

 龍踊りは「龍衆(じゃしゅう)」と呼ばれる10人の担ぎ手が龍の飾りを操り、海上安全や五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願う伝統行事。明治時代の神仏分離令により途絶えたが、1984年に再開し、毎年7月に実施している。

 龍の飾りは重さ100キロにも及び、踊りの奉納には交代要員を含め少なくとも20人の龍衆が必要となる。東日本大震災後、地元の人口減少と高齢化で人員確保が課題に。新型コロナウイルスの感染拡大も追い打ちをかけ、踊りは2020年から3年連続で中止された。

 昨年再開し、神社は今年、石巻専修大に協力を呼びかけた。学生5人が名乗りを上げ、6月初旬から週1回の練習をスタート。今月10日は同市牡鹿地区出身の若者らを含む約15人が市中心部に集まり、威勢のいい掛け声を響かせながら動きの確認などに汗を流した。

 同大人間学部人間文化学科3年の大沼雅士さん(20)は「龍を交差させながら動くのが難しいが、経験者の方が分かりやすく教えてくれる。当日は最後まで踊りきれるよう、できる限り練習を重ねたい」と意気込んだ。

 当日は黄金山神社で午前9時半から祭儀を行い、龍踊りは午前11時と午後1時の2回披露する。同神社の禰宜西村強さん(56)は「勇壮なお祭りを一人でも多くの人に間近で見てもらいたい」と話した。

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