カスハラ対応策を共有 石巻市、管理職に初の研修 長時間拘束など事例紹介
石巻市は、近年社会問題となっているカスタマーハラスメント(カスハラ)から職員を守ろうと、管理職向けの研修会を同市穀町の市ささえあいセンターで初めて実施した。
職員75人が参加した。市総務部の鏑木祐人法制企画官が講師を務め、カスハラの判断基準やカスハラを受けた場合の法的対応などを共有した。
鏑木企画官は、市が位置付けるカスハラの定義を「要求内容や要求手段・様態が不当なケース」と紹介。職員への脅迫行為や大声での罵倒、職務の適性な遂行に支障を生じさせる行為が該当すると説明した。
初期対応のポイントには、5W1Hを意識し、住民の事情に配慮しながら要求を確認することを挙げた。特に、相手の感情に寄り添いつつも要求を認める内容を含めない「道義的謝罪」の有効性を強調した。
説明責任を果たしたにもかかわらず、業務に支障がある場合は、法的対応に切り替える必要があると指摘。法的対応の際に必要な証拠収集や住民への対応の打ち切り方などもアドバイスした。
研修会は7月25日にあった。事前に実施した職員へのカスハラに関するアンケートも一部紹介された。アンケートによると、長時間の拘束や名札の撮影、わいせつな言動を受けたなどの事例があった。
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