石巻川開き祭り閉幕 3日間の人出23万8000人、震災前と同水準 街に活気
第101回石巻川開き祭り(実行委員会主催)は4日、石巻市の中心市街地や北上川を舞台に陸上パレードや孫兵衛船競漕(きょうそう)の決勝など、さまざまな行事を展開した。みこしなどが商店街を練り歩く陸上パレードは、伝統の大漁踊りで締めくくり、石巻地方最大の祭典が幕を閉じた。3日間の人出は23万8000人(主催者発表)で、20万人前後だった東日本大震災前と同水準だった。
仙台管区気象台によると、4日の石巻の最高気温は29.6度。猛暑の中、陸上パレードでは縄張り神社みこしや石巻中吹奏楽部、はねこ踊りなどの演奏や舞が次々と披露され、街中は活気に包まれた。フィナーレを飾った大漁踊りには18団体約650人が浴衣や法被姿で参加。「大漁唄い込み」に合わせ、アイトピア通りと立町大通りを連なって踊った。
長女と一緒に大漁踊りを観覧した石巻市羽黒町1丁目の美容師鈴木千代子さん(84)は「毎年大漁踊りが楽しみ。昔参加したことがあるので踊りを思い出しながら見ていた。今年はお天気にも恵まれて良かった」と満足そうに話した。
知人が大漁踊りに参加した石巻市門脇青葉東の建設業佐藤清也さん(50)は「祭りのフィナーレで毎年見に来ている。昔から見ている踊り。いつも通りに良かった」と語った。
3日間の人出は100回記念だった昨年の27万6000人から3万8000人減少した。2日が1万5000人。3日は花火大会が13万人、中心部・住吉公園が5万8000人の計18万8000人、4日は3万5000人だった。
実行委の担当者は「100回記念だった前年から今年は通常開催に戻り、暑さの中でも幅広い世代に来場してもらえた。花火大会、陸上パレード、孫兵衛船競漕など主要行事の魅力に加え、ステージイベントや屋台村、こども玉入れ大会といった企画が街中のにぎわいにつながった」と話した。
祭りは北上川の改修を指揮した川村孫兵衛の功績をたたえ、1916(大正5)年に始まった。101回目を迎えた今年は、昨年と同じ3日間の日程で開催した。
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大漁踊りの様子は「石巻かほく メディア猫の目」のX(旧ツイッター)でご覧いただけます。
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