かつての街並み、模型で 地区住民ら、お盆に合わせ展示 石巻・大川震災伝承館、18日まで
石巻市の東日本大震災遺構「大川小」の展示施設「大川震災伝承館」で、同地区のかつての街並みを再現した模型の展示会が開かれている。18日まで。
大川地区「ふるさとの記憶」模型展と題し、地域住民らでつくる実行委員会が主催。模型制作では神戸大や愛知淑徳大、東北工大、一般社団法人「長面浦海人」などが連携した。
館内には震災で甚大な被害を受け、災害危険区域に指定された間垣、釜谷両集落の模型を展示。500分の1の大きさで、面積は約15平方メートル。住宅の位置や色などを忠実に再現した。
模型には「ハゼやカブトムシを捕った」「タイムカプセルうめた」など、元住民の思い出を記したアクリル片「記憶の旗」も並ぶ。
東京から家族と訪れた大東文化大2年の早坂顕晟さん(20)は「地震発生後、自分ならどう行動したかなどを考えさせられた。弟は震災後に生まれているので家族にもしっかり伝えたい」と話した。
模型は2016年度に制作が始まり、17年度から公開している。長面浦海人の中島みゆき理事は「お盆に合わせて戻ってきた人や観光で訪れた人たちに見てほしい。古里に思いをはせ、何げない日常が津波で一瞬にして奪われたことを知り、防災にも役立ててもらいたい」と願った。
時間は午前9時~午後5時。観覧無料。14日は休館。
関連リンク
- ・記憶残る街並み再現 間垣と釜谷集落の模型展示 20日まで、大川震災伝承館(2023年8月17日)
- ・震災遺族、交流の軌跡 御巣鷹の尾根から(下) 連携 「命守りたい」、決意一つ
- ・あの人へ、祈り深く 帰省の家族ら墓参り 石巻地方・盆の入り
- ・音色涼やか 手作り風鈴でお出迎え 女川裏方一座、駅前に100個掲げる
- ・いらっしゃいませ > 鉄板焼き ばすべゐ(石巻市丸井戸)