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あの人へ、祈り深く 帰省の家族ら墓参り 石巻地方・盆の入り

先祖が眠るお墓の前で手を合わせる家族=13日午前10時30分ごろ、多福院

 盆の入りを迎えた13日、石巻地方の寺院や墓地には多くの家族連れらが墓参りに訪れた。台風が過ぎて雨が上がった空の下で、故人の冥福を祈った。

 石巻市吉野町1丁目の多福院には、朝から檀家(だんか)たちが足を運んだ。境内にある墓地では、墓石に水をかけながら布などで丁寧に磨いたり、静かに手を合わせたりする姿があった。

 毎年お盆に帰省し、家族で墓参りをするという千葉県船橋市の会社員河村厚志さん(59)は、東日本大震災の数カ月前に病気で亡くなった母と、震災の津波で命を落とした父に線香を上げた。

 河村さんは「毎年この日は当時のことを思い出し、涙が出る。両親には安らかに眠ってほしい」と祈った。長女の蓮依(れい)さん(9)は「おじいちゃんとおばあちゃんに会ったことはないけれど、写真では見たことがある。『これからお父さんの誕生日のお祝いで旅行に行ってくるね』と伝えた」と話した。

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