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故郷との関わり紹介 石巻出身の弁護士・布施辰治、市博物館で特集展 来年2月まで

布施と母校蛇田小に関する展示。布施が発明したとされる「点線ノート」や戦前の蛇田の絵はがきも並んでいる

 石巻市出身の弁護士布施辰治(1880~1953年)と、その故郷の同市蛇田地区や石巻との関わりを紹介する特集展が14日、同市開成の市博物館で始まった。来年2月16日まで。

 展示品は、写真パネルや絵はがき、書簡など26点。東京に弁護士事務所を置いた布施が、現在の石巻市立町にも出張所を構えていた当時の集合写真などが並んでいる。

 蛇田の風景を用いた絵はがきは、布施の母校・蛇田小の校旗と写真アルバムの制作に合わせて作られたとされる。太平洋戦争中の1942年だったため、蛇田小卒の日本軍兵士にも送られたという。

 ほかにも、後輩弁護士で同じく蛇田小を卒業した後藤亨の肖像、布施の死後に始まった顕彰運動に関する書物や、現在も石巻市あけぼの2丁目にある顕彰碑なども紹介。現在まで続く布施と古里のつながりを伝えている。

 布施は人権派弁護士として小作人や朝鮮人といった弱者を積極的に弁護するなど、人権擁護に尽力したことで知られる。特集展は3回目。同館の学芸員伊藤匠さん(29)は「布施と石巻とのつながりを紹介することで、地元の人々にもその存在を広めたい」と話している。

 展示内容を詳しく解説する博物館講座が25日午後1時半から、マルホンまきあーとテラス(市複合文化施設)大研修室で開かれる。参加無料(特集展は有料)。定員80人で予約不要。

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