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お目当ては「復興」「食」 石巻圏観光動態調査2023年度 関東の客増加、5類移行後押し

来訪者が多い石巻市震災遺構門脇小

 石巻市の一般社団法人石巻圏観光推進機構は、2023年度の石巻圏観光動態調査結果をまとめた。新型コロナウイルスが5類に移行し、関東地方からの来訪者が増加した一方、県内客は減少した。

 調査は23年4月1日~24年2月29日、石巻地方3市町の観光、宿泊、震災遺構施設計13カ所の利用者にアンケートへの協力を依頼し、309件の回答を得た。

 来訪者の居住地は関東地方が41.7%で前年度を4.4ポイント上回った。県内は24.3%(前年度比8.2ポイント減)。宿泊旅行は全体の7割で、石巻圏での宿泊は5割。圏域外では仙台市内での宿泊が15.2%と比較的高かった。旅行の同行者は「家族・親族と」(31.1%)が最多だった。

 来訪目的は「震災からの復興状況の見学」が33.7%で最も多く、以下「食事・グルメ」(31.1%)「自然観賞・散策」(28.5%)と続く。石巻圏での体験や食事先は、石巻市は「震災遺構門脇小」(30.1%)、東松島市は「震災復興伝承館」(31.3%)、女川町は「シーパルピア女川」(46.7%)の回答が多かった。

 1人当たりの消費金額は石巻圏に宿泊が1万6683円、日帰りが5286円。最も金額が高かったのは宿泊費だった。

 石巻圏の総合満足度は「非常に満足」「やや満足」の合計が67.0%で、不満の回答はなかった。満足度を要素別でみると「自然風景・景色」「食事」「まちの景観」の満足度は約6割と高い。一方で「体験したプログラムの内容」については満足度が約3割にとどまった。

 石巻圏への再訪意向は「非常にそう思う」「そう思う」の合計が75.1%。他者への推奨意向は「非常にそう思う」「そう思う」の合計が74.3%だった。

 機構の担当者は「コロナの5類移行が関東地方からの観光客増につながった。本年度も情報発信を強化していく」と話した。

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