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「地元水産業に貢献したい」 底引き網船・第61大林丸、完成 石巻港で記念式典

関係者が餅をまいて新造船の完成を祝った

 石巻市門脇の「真高(しんこう)漁業」は20日、沖合底引き網船「第61大林(だいりん)丸」(105トン)の完成記念式典を石巻市の石巻漁港で行った。漁業関係者ら約200人が駆け付け、来月操業解禁となる沖合底引き網漁の安全と大漁を願った。

 同船は鋼鉄製で長さ約27.5メートル、幅約7メートル。先代である第31大林丸(66トン)の老朽化に伴い、同社が新造した。タッチパネルで操作する操舵(そうだ)機など最新の設備を完備している。

 水産庁の「がんばる漁業復興支援事業」の認定を受け、気仙沼市の「みらい造船」が建造。6月に進水式を行っていた。建造費は約9億円。

 式典で佐島真臣(まさとみ)社長(50)は「役目を終えた第31大林丸に代わり、安全操業の徹底と水揚げ高を増やすことで地元水産業の発展に貢献したい」とあいさつ。乗組員が船上から餅をまき、お祝いムードを盛り上げた。

 新船は9月に金華山沖で操業を始め、イカやサバなどを石巻魚市場に水揚げする。年間約3億円の水揚げ高を見込んでいる。及川義徳漁労長(56)は「どんなにいい船があっても、乗組員がいなければ意味がない。後継者をしっかり育てながら操業していく」と意気込んだ。

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