秋の味覚サンマ、初水揚げ 例年より1カ月早い到来 女川港に活気、豊漁期待
女川町の女川港に23日朝、今季初めてサンマが水揚げされた。8月中の水揚げは2018年以来6年ぶり。例年より1カ月早い秋の味覚の到来に、全国有数のサンマ水揚げ量を誇る魚市場は活気づいた。
午前5時ごろ、長崎県雲仙市の第5太喜丸(199トン)が、北海道東沖で漁獲したサンマ約40トンを水揚げした。漁労長の深堀将吾さん(37)は「昨年よりもサイズが大きく、群れも見えている。脂の乗りを食べて確認してほしい」と笑顔で話した。
水揚げされたサンマは110~120グラムの小型が主体だったが、ご祝儀相場も加わり、1キロ当たり1200~920円の高値。昨季よりも倍近い価格で取引された。
近年続いているサンマの不漁は地球温暖化による海洋環境の変化が指摘され、日本近海に回遊してくるサンマの量が減少している。女川での初水揚げは19、20年は10月、21~23年は9月と遅れていた。
女川魚市場の丹野秀之専務(61)は「厳しい現状は変わらないが、8月中の水揚げは令和初で期待感が持てる。いい意味で不漁の予報が外れ、水揚げ量が1万トンに届いてほしい」と願った。
同魚市場の昨年のサンマ水揚げは1838トンで3年連続の1000トン台にとどまっている。水揚げは12月末まで続く見込み。
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