色彩模様いしのまき <白> マリーナのクレーン(石巻市南浜町1丁目)
<巨大アーチ、河口に輝く>
湾曲した2本の白い柱が頭上に高く伸びる。船舶をつり上げて水面と陸上を行き来させる巨大クレーンは、開放的な河口空間で存在感をひときわ放つ。
石巻市南浜マリーナは2021年8月、北上川河口にオープンした。固定式クレーンの高さは約21メートル。アーチ型は珍しく、少なくとも完成当時は国内初だったという。
マリーナは船舶を陸上保管する施設。クレーンで上げ下ろしし、堤防内側のスペースに収容する。現在は約35隻を預かる。
東日本大震災前、河口部は不法係留船が連なって景観を損ね、津波被害を拡大させる要因にもなった。新たなランドマークとなったクレーンは、日差しを受けて自らが輝くだけでなく、河口部全体の景観美化にも貢献している。
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