絵本の世界に遊ぶ 作家・宮西達也さん、石巻で講演 読み聞かせも
人気作「おまえうまそうだな」などで知られる絵本作家宮西達也さん(67)=静岡県三島市=の講演会「ニャーゴのやさしさ ティラノの思いやり」が7日、石巻市開成のマルホンまきあーとテラス(市複合文化施設)であり、親子連れ約170人が物語の世界を味わった。
宮西さんは「まねしんぼう」「おかあさんだいすきだよ」など自作の絵本をスライドに上映しながら、身ぶり手ぶりを交えた読み聞かせを披露。会場は笑いに包まれた。
読み聞かせの合間に子育て論をテーマに語りかけた。宮西さんは「日本では否定的な言葉を使いがちだ。子どもに肯定的な言葉をかけて、時には抱きしめて『愛しているよ』と伝えてほしい」と呼びかけた。
その上で「一生懸命な子どもを育てるには大人が懸命な姿を見せることが大事だ」と強調。「子どもたちには本を読み、優しさと思いやりに満ちた人に育ってほしい」と述べた。
母親と訪れた石巻市大街道南2丁目の安倍大智ちゃん(6)は「絵本のお話が楽しかった。大好きなティラノの本を作った先生に会えてうれしい」と笑顔を見せた。
講演会は市図書館主催。宮西さんの作品には昨年20周年を迎えた「ティラノサウルス」シリーズや、教科書にも掲載されている「にゃーご」などがある。10月26日からは石ノ森萬画館(石巻市中瀬)の特別企画展「おまえうまそうだな展」が開かれる予定。
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