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県民歌「輝く郷土」、桃生に響く 地元出身者作詞 祭りで中学生演奏

県民歌「輝く郷土」を披露した桃生中の生徒ら

 石巻市桃生地区出身者が作詞した県民歌「輝く郷土」が14日、同地区で開催された「ものうふれあい祭2024 はねこ踊りフェスティバルin桃生」で演奏された。吹奏楽用にアレンジした曲を桃生中生が初めて披露し、誕生から約80年の時を超え、古里への愛を表現した旋律が会場に響き渡った。

 特設ステージで、同中の総合文化部吹奏楽班の27人が勇壮なメロディーを奏でた。和泉千佳子校長ら教諭3人が歌を担当し、力強い歌声で会場を魅了した。

 「輝く郷土」は1946年に発表された。作詞者は桃生村(現石巻市)の遠山徳男氏で、県などの公募で集まった664点の中から選ばれた。仙台空襲から約8カ月後。恒久平和とふるさとの復興を願い、38年発表の「宮城縣(けん)民歌」に続く2曲目として作られた。

 同部の卒業生に遠山氏の親戚がいたことをきっかけに、吹奏楽での発表が実現。3年の狩野倭吹(いぶき)部長(14)は「活発な曲で楽しみながら演奏できた。これからも披露の場を増やしていけたらうれしい」と話した。

 家族や友人と訪れた同市渡波の無職大沢隆夫さん(86)は「演奏が一つになり、先生たちの歌声も良かった。県民歌は初めて知ったが、もっとなじめる機会があるといい」と話した。

 祭りは市桃生植立山公園であった。目玉のはねこ踊りコンテストやパレードを開催し、県内外から訪れた多くの客でにぎわった。

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