鎌で上手に稲刈り 石巻・長浜幼稚園の年長児、体験 神戸国際支縁機構が企画
石巻市さくら町2丁目の私立長浜幼稚園(園児109人)は17日、毎年恒例の稲刈り体験を同市渡波の田んぼで行った。年長児41人が参加し、鎌を使って手作業で稲を刈り取った。
米作りは、東日本大震災の復興支援に取り組む社団法人「神戸国際支縁機構」が地元農家の水田を借りて企画し、13回目。5月に園児らと農機を使わない昔ながらの方法で土壌を作り、「復興米」としてひとめぼれの苗を水田に植えた。有機栽培した稲からは、約540キロの収穫を見込む。
園児たちは機構の職員らから鎌の使い方を学び、足元がぬかるむ中、一生懸命稲を刈った。ザリガニやトンボとも触れ合い、石巻の自然に親しんだ。
初めて稲刈りに挑戦した江刺志栞(しおり)ちゃん(5)は「刈るのが楽しかった。またやりたい。食べるのが楽しみ」と笑顔で話した。
刈り取った稲は、木と竹で組んだ稲架(はさ)に掛け、天日干しした。10月中旬には園児たちが脱穀ともみすりを行う予定。機構の岩村義雄代表(75)は「農機を使わない米作りを体験することで、将来1人でも栽培を始めることができる。収穫した米は震災で被災した地域の方々と一緒に味わってほしい」と話した。
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