基準地価 東松島宅地4年連続上昇 交通便利、割安感も 矢本駅徒歩圏の需要旺盛
県が17日公表した2024年度の県内基準地価〔※〕(7月1日時点)によると、石巻地方の住宅地の平均変動率は、東松島市が前年度比3.0%上昇し、4年連続でプラスだった。交通利便性が高く、石巻市内と比べ割安感のある矢本地区を中心に堅調な需要が続く。石巻市は1.4%下落し、8年連続のマイナスだった。
〔※〕基準地価:土地取引の指標として、都道府県が毎年7月1日時点で調べる基準地の価格。不動産鑑定士が1平方メートル当たりの価格を算定し、土地取引や固定資産税評価の目安になる。
東松島市の住宅地は調査対象6地点のうち、3地点が上昇、2地点が下落、1地点が横ばいだった。上昇率が最も高かったのは矢本上河戸の7.0%。矢本大溜が6.9%、赤井川前二が6.7%で続いた。
矢本駅徒歩圏は需要が旺盛で、地価は上昇傾向が続く。東矢本地区や陸前赤井駅の徒歩圏は需要に比べて供給が少ない状態となっている。最高価格は矢本上河戸の1平方メートル当たり5万9400円だった。下落率の最大は宮戸里の1.6%。
石巻市は24地点のうち、19地点が下落、上昇が1地点、横ばいが4地点だった。東日本大震災後の移転需要収束に伴う需要の減退に加え高齢化も進行し、下落傾向が続く。
下落率が最も高かったのは駅前北通り3丁目で3.7%。北上町橋浦大須が3.2%、和渕和淵町が2.7%で続いた。旧石巻市内では不動町1丁目が2.2%、塩富町2丁目も1.7%で下落幅が大きかった。
上昇地点は前年度の3地点から1地点に減少し、上昇率は茜平5丁目の0.7%にとどまった。最高価格はあけぼの3丁目の6万4000円。次いで茜平5丁目が5万9000円だった。
女川町は2地点のうち、女川1丁目が横ばいで2万3400円。鷲神浜荒立は0.5%下落の2万700円だった。
商業地の平均変動率は、石巻市(5地点)が横ばい、東松島市(2地点)は2.1%の上昇、女川町(1地点)は横ばいだった。工業地は石巻市(2地点)のみで1.6%の下落だった。
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