いしのまき食探見 > ササニシキ すしに好適、あっさり味
海と山とで育まれる豊かな石巻地方の食材。伝わる文化と技を生かした郷土の「食」を紹介する。
ササニシキ
あっさりとした味と、冷めても変わらぬ風味。宮城県生まれのササニシキは今年、誕生から61年を迎えた。
かつて「東の横綱」といわれ、西の横綱・コシヒカリと並んで全国を席巻したが、今や全国での作付面積は1%未満。病気に弱く倒伏しやすいため、1993年の大冷害を機に作付けが年々減少した。
希少種となったが、気候が栽培に適している石巻地方では、農家が工夫を凝らし、農協単位で全国1位の生産量を誇る。
石巻市須江の農事組合法人「たてファーム・和(なごみ)」は今年、主食用米の半数となる15・5ヘクタールに作付けした。水を張る前の田んぼに種もみをまく「乾田直播(ちょくは)」を取り入れる。省力化に加え、稲の丈を短く育てられるため倒伏しにくい。
高橋弘総務部長(68)は「乾田直播にすればササニシキも比較的作りやすく、粒の張りも良い。今年は品質、収量とも上々」と語り、稲刈りに精を出す。
もっちりとしたコシヒカリ系が全盛のいま、粘りが少なくおかずを引き立てる食味は、すし店をはじめとする全国の和食店などから根強い支持を受ける。
石巻産ササニシキを使う同市中央1丁目の「蛇の目寿司」を訪ねた。にぎりを口に運ぶ。シャリがほろりとほどけ、ネタと溶け合い、程良い甘さが広がった。
(相沢美紀子)
<メモ>
ササニシキは1963年、県農業試験場古川分場(現県古川農業試験場)が開発した。宮城県を中心に作付面積は急激に広がり、85年にコシヒカリに次ぐ全国2位となった。2023年のいしのまき農協管内のササニシキの作付面積は、主食用米の26%となる1648ヘクタールで、ひとめぼれが65%の4167ヘクタールを占める。
関連リンク
- ・いしのまき食探見 > イチジク 復興の街で熟した果実(2024年9月8日)
- ・「新米まつり」に列 いしのまき農協、9カ所で販売 価格、2023年産米と比べ上昇
- ・未利用魚活用、環境変化など報告 県水産技術総合センター、試験研究の成果発表
- ・秋の交通安全運動スタート 無事故無違反の誓い新た 河北署で祈願祭
- ・近代石巻の発展探る 市博物館で毛利コレクション特集展 11月10日まで
三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫
みやぎ地域安全情報
宮城県警 みやぎセキュリティメールより
- オレオレ詐欺の特殊詐欺注意報(白石市)
- オレオレ詐欺の特殊詐欺注意報(亘理郡亘理町)
- 女子小学生らに対する下半身露出事案の発生【塩竃市】
- 特殊詐欺の予兆電話について(登米市)
- 特殊詐欺の予兆電話について(白石市)
- 女子小学生に対するつきまとい事案の発生【泉区】
- 女子小学生に対するつきまとい事案の発生【泉区】
- 特殊詐欺の予兆電話について【白石市】
- オレオレ詐欺の特殊詐欺注意報(角田市)
- オレオレ詐欺の特殊詐欺注意報(伊具郡丸森町)
- 特殊詐欺の予兆電話について(塩竃市)
- オレオレ詐欺の特殊詐欺注意報(亘理郡亘理町)
- オレオレ詐欺の特殊詐欺注意報(仙台市泉区)
- 女子中学生に対するつきまとい事案の発生【亘理町】
- 特殊詐欺の予兆電話について【丸森町】
- 特殊詐欺の予兆電話について【大崎市】
- 女子中学生に対する下半身露出事案の発生【若林区】
- オレオレ詐欺の特殊詐欺注意報(仙台市宮城野区)
- 特殊詐欺の予兆電話について(白石市)
- 女子小学生に対する声かけ事案の発生【太白区】
- 特殊詐欺の予兆電話について(白石市)
- 特殊詐欺の予兆電話について(角田市)