閉じる

県石巻合庁跡地・東中里広場、整備進む 石巻市「幅広い世代集う場に」

広場の整備が進む県石巻合同庁舎跡地

 石巻市は、同市東中里1丁目の県石巻合同庁舎跡地で、住民の健康増進に向けた「東中里広場」の整備を進めている。天然芝の広場、遊具、ジョギングできる周回園路などを設ける予定で、年度内の工事完了を目指し、芝生の養生期間終了後のオープンを見込む。

 市が県から購入した広さ1万2000平方メートルに各2600平方メートルほどの遊具・健康広場と多目的広場を設ける。両広場を囲むように幅3.5メートル、外周320メートルの園路を設け、来場者がジョギングやウオーキングができるようにする。

 遊具・健康広場にはブランコや滑り台といった子どもたちが遊べる遊具、けんすい器具や腹筋台、バランス棒などを設置。災害時、調理用のかまどとしても使えるベンチも置く。高さ2.25メートルの築山を整備し、周辺にヤマザクラやシラカシに加えて、シンボルツリーとしてケヤキを植える。

 多目的広場には幅6メートル、奥行き4.5メートルのステージを設置。町内会行事などでの活用を見込んでいる。

 駐車場は計2カ所あり、それぞれ38台分と32台分を確保した。敷地南北の市道2本いずれからもアクセス可能。近くの遊歩道「グリーンロード」との一体的な活用も見込んでいる。工事費は1億6000万円。

 市は当初、民間のこども園や児童発達支援センターの整備、老朽化した市図書館の移転建て替えなどを検討した。

 2022年5月、県が公表した津波の浸水想定で3~5メートルの浸水域に入ったため、こども園などの整備は見送られた。図書館も長寿命化を図りながら現施設を最大限活用する方針が決まった。その後、跡地の半径500メートル圏内に公園がないこともあり、市が広場として整備する方針を決め、市は地元町内会との意見交換などを踏まえて計画を進めてきた。

 市都市計画課の担当者は「幅広い世代に広場を使ってもらいたい。広場の機能について地元町内会にも熱心に考えてもらったので、新型コロナウイルスで中断した行事などが復活するきっかけになるといい」と話している。

関連リンク

石巻かほく メディア猫の目

「石巻かほく」は三陸河北新報社が石巻地方で発行する日刊紙です。古くから私たちの暮らしに寄り添ってきた猫のように愛らしく、高すぎず低すぎない目線を大切にします。

三陸河北新報社の会社概要や広告などについては、こちらのサイトをご覧ください ≫

ライブカメラ