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中学軟式野球全国大会、あす静岡で開幕 石巻地域2チーム初出場

鹿妻・子鹿クラブのメンバーたち
鳴瀬未来中のメンバーたち
住吉中のメンバーたち

 静岡県内4会場で12日開幕する中学軟式野球の全国大会「オールジャパンベースボール中等部全国大会2024」に、石巻地域から2チームが東北代表として出場する。宮城県内で8月に行われた東北大会(出場6チーム)で、鹿妻・子鹿クラブが予選リーグ勝ち点1位、鳴瀬未来・住吉Bクラブが同じリーグで2位となり、全国大会への出場権(4チーム)を得た。全国舞台に初挑戦する2チームを紹介する。

鹿妻・子鹿クラブ

<スポ少仲間でV目指す>

 鹿妻・子鹿クラブは今大会限定のチーム。小学生以降、別々の中学やリトルシニアに進んだ選手らが再集結し、全国に挑む。

 チームは渡波、稲井、万石浦、鮎川、牡鹿の五つの中学の生徒12人で構成。9人いる3年生のほとんどが鹿妻・子鹿クラブスポ少出身で、中総体後に当時の仲間ともう一度野球がしたいと選手らが同スポ少の遠藤孝弘監督を訪ねた。

 6月からスポ少と一緒に練習を続け、土日は渡波中で練習試合などをしてきた。渡波中3年で主将の石堂蒼斗選手は「チームは頼れる選手ばかり。みんな明るくて雰囲気もいい」と笑顔を見せる。

 東北大会では、勝ち点3で長井西置賜野球(山形県)との最終戦を迎えた。長井西置賜野球に一回、2点を先制されたが、その裏、6点を返し逆転。その後も順調に突き放し、9-3で勝利。リーグ1位で全国大会出場を決めた。

 渡波中3年で投手の遠藤羽琉選手は「自分の調子が悪いときは、仲間が盛り上げてくれる。全国でもみんなでつないで勝っていきたい」と意気込む。石堂選手は試合を振り返り「チャンスをつくり、確実に1点を取って巻き返すチーム。自信のある守備で仲間を引っ張り、一つでも多く勝って優勝したい」と話す。

 再び教え子を指導する遠藤監督は「成長した姿が見られてうれしい。感謝の気持ちを忘れずにプレーしてほしい」と語る。

鳴瀬未来・住吉Bクラブ

<強敵にも食らいつく>

 鳴瀬未来・住吉Bクラブは、石巻市住吉中と東松島市鳴瀬未来中の野球部員で結成したクラブチーム。合同チームの主将を務める鳴瀬未来中3年の成沢秀仁選手は「初出場だが、レベルの高いチームにも食らいつき、1試合でも多く勝ちたい」と決意を語る。

 東北大会は、1試合目で鹿妻・子鹿クラブに1-6で敗れた。最終戦は同じく勝ち点0の長井西置賜野球(山形県)と戦った。

 序盤に4点を失ったが、四回、一死二、三塁の好機に住吉中3年雫石哲平選手がスクイズを成功させるなど2点を返した。五回にも雫石選手がスクイズで得点。4-4で引き分け、得失点差でリーグ2位となり、全国切符を手に入れた。

 雫石選手は投手でもあり、120キロの変化球が武器。「全国大会でも自分の持ち味を生かし、完封勝利を目指したい」と意気込む。

 内野手の鳴瀬未来中3年の桜井颯人選手は「住吉の選手は守備がうまく、安心感がある。自分も積極的に戦い、いい思い出をつくり、卒業後に再会したときに語り合いたい」と話す。

 合同チームは昨年秋に、石巻市飯野川中を含めた3校で結成。東北大会までは3校で勝ち進んだが、同中は日程の都合で出場を断念した。住吉中2年の中村琴南(ことな)選手は「全国に出場できたのは一緒に戦ってきた飯野川の選手がいたから。飯野川の仲間に、勝っていい報告をしたい」と話した。

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