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能登半島地震 輪島市派遣の石巻市職員、一時帰庁し報告 豪雨災害「二重の苦しみ」

輪島市での業務の状況などを説明する後藤さん(右)

 能登半島地震で被災した石川県輪島市に長期派遣されている石巻市職員の後藤寛さん(62)が11日、市役所に一時帰庁し、復旧状況などを報告した。現地では9月の記録的豪雨でも甚大な被害があり「二重の苦しみを受けている。継続的な支援が必要だ」と語った。

 後藤さんは東日本大震災後、市復興事業部長や基盤整備課長などを務めた。輪島市には8月から来年3月まで派遣され、下水道の復旧業務に当たっている。

 9月の豪雨では地震被害から仮復旧した上下水道が再び被災し、流された土砂で埋没した下水処理場もあった。「遅れていた被災家屋の公費解体もこれから加速するという時だった。市民も行政も、地域全体が苦しんでいる」と話した。

 現地は施工業者が少なく、下水道管の清掃を依頼する業者も金沢市から片道2時間以上かけて通っているという。宿泊施設も不足しており「派遣職員や施工業者の基地が必要だ」と強調。今後の支援に関しては「震災の被災地として継続的に支援していかなければならない」と訴えた。

 報告を受けた斎藤正美市長は「震災からの歩みや知見を伝え、復興に向けて提言する役割を果たしていきたい」と述べた。

仮復旧した水道管が豪雨で再び被災した輪島市の現場(石巻市提供)

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