2024衆院選あす公示　宮城４区、現新４氏対決　政権維持か交代か論戦

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　衆院選（２７日投開票）は１５日公示される。小選挙区定数「１０増１０減」に伴う新区割りが初めて適用され、石巻地方は塩釜、多賀城、富谷各市などと新たに宮城４区を構成する。自民党派閥の裏金事件を受けた「政治とカネ」問題や物価高騰対策を中心とした経済政策、人口減少対策などを巡って論戦が繰り広げられる。

　４区には、ともに前議員で８選に挑む自民党伊藤信太郎氏（７１）と１０選を狙う立憲民主党安住淳氏（６２）、ともに新人で日本維新の会の元石巻市議佐藤雄一氏（４５）、れいわ新選組の元岩手県釜石市議大林正英氏（６０）が立候補を予定する。

　伊藤氏は「与党議員が小選挙区から出ないと地域の思いが政権につながりづらい。政策実行のため必要な予算を獲得する」と強調。雇用や医療福祉の充実といった地域振興策の必要性を訴え「地方創生をしっかり進めていく」と語る。

　１５日は午前１０時、多賀城市のＪＲ多賀城駅前で第一声を上げ、旧５区では同１１時半に東松島市役所前、午後１時に石巻市役所前で演説する。

　安住氏は「裏金問題の元になった自民１強の是非を問い、政治を刷新する」と強調、政権交代を掲げる。「人口減少と経済不況の克服に全力を注ぐ」と力説し、農林水産業などに外国人を受け入れて活性化し、若者定住を促すと訴える。

　１５日は旧４区の塩釜市の本塩釜駅前に設けた塩釜事務所前で午前９時半、第一声を上げる。石巻では午後５時、石巻駅前にぎわい交流広場で演説する。

　佐藤氏は「ベテランと戦う選挙区になるが、票を引き剥がすよりも、若い世代の票を掘り起こして古い政治を打ち破る」と世代交代への意欲を見せる。「党の掲げる２本柱、政治改革と現役世代への徹底投資をアピールしたい」と強調し、富谷市や利府町、多賀城市などで若年層への訴えに力を注ぐ考え。

　１５日の第一声は同市北村の箱清水自治会館前で午前１１時から行う。

　大林氏は１０日、事務所を設置した石巻市内に入り臨戦態勢を整えた。「諸外国は消費税を引き下げている。日本だけ下げられない理由はない」と強調。安住氏への対抗馬として擁立された経緯から野党批判を強め「（ブレーキ役を果たさずに）東北電力女川原発２号機の再稼働に道筋を付けてしまっている」と指摘した。

　１５日は同市南中里４丁目の事務所で午前１０時半に第一声を上げる。